【小説】YAMAPに入ってみて

どうも!

ヤマップのアニメ二強の一翼、kotaです。

まだYAMAPに入って日も浅いので、YAMAPに入って感じていることを小説調にシリーズ形式で書いてみたいと思います。


第一話:バイアスと優しい嘘


私は緊張していた。

それもそのはず、当時の私は転職活動中。
その日は、ヤマップのボスよしひことオフィスで今後の話をした後、ヤマップのメンバーと軽い座談をするという流れになったのだった。

オフィスで円形に陣取るメンバー。私はその中心に座し、様々な質問を受ける。

さて、こういうシチュエーションにおいて準備するべきもののうち、最優先のものがある。

それは、こちらからの質問だ。

質問をする能力は、その人の興味・関心や目のつけ所を見る一種のバロメーター。
kotaは打算的に質問をするのか、単純に聞きたいことを聞くのか、そんな葛藤を抱えていた。しかし、天秤は後者に傾いた。私にはどうしても聞きたいことが一つあったのだ。


YAMAPのメンバーは、全員が屈強なクライマーか否か。


登山初心者の私は心配だった。

「え、アルプス縦走したことないの?問題外でしょ」
「やっぱり普段からコッヘル使いたいよねぇ」
「ガスどこの使ってる?俺はSOTO」

そんな会話が飛び交うオフィスなのではないかと、ひたすら案じていた。
ヤマノススメを読んで登山気分になっている程度のインドア派にとって、その環境は一種の恐怖だった。

「kotaさんから質問はないですか?」

よしひこが遂に話を振ってくる。
私は勇気を振り絞り、ヤマップメンバーに思いをぶつける。

しかし、返ってきた言葉は想像に反して

「私、インドア派ですよ」
「そこまで登山ばかりやっているわけじゃないです」

というものだった。

このときの安堵の程度を形容するならば、映画「君の名は。」のラストシーンで「新海誠監督のこれまでの傾向から言えばああなっちゃうんじゃないか」という予想が見事裏切られたときのそれだろう。

しかし、物は言いようである。あるいは、それは優しい嘘だったのかもしれない。

後日、私がヤマップに入社してからユーザーさんとの交流登山をする機会があった。
そこで私はヤマップメンバーの登山装備を初めて見ることになる。

そしてこう思ったのだった。


「何がインドア派や」


(今ではすっかり私も登山好きになりました)

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